込山先生の話は、結論をわざと出さない「もやもや」して帰ってもらう講座でした。
シェアもフリーもスペンドシフトも入っては流れる言葉です。それが一般名詞になったときはすでに市場では普通になっている。
興味深かったワークショップの課題は、これからのお客様像を考えること。私のグループは、40代男性社長のM氏と30代ママンの私と、20代結婚間近の女子Yちゃんで、苗字をとってチームMASという、バランスの取れた3名でした。
過去のことなら経験をふりかえればいくらでも話せるけれど「これからのお客様はどんな人?」という、まだ見ぬ未来の顧客像(でも、もうそこまで来ている人たち)を話し合うのは、とても難しいことでした。
20代のYちゃんは「安くてかわいいものはネットにある」世代で「ファミレスで友達と話すこと」が楽しみで、リアルなショッピングは県外に行く。貯金もそこそこに忘れたくないと話していました。M氏もYちゃんも「震災後はネットの売り上げが減ったし、生活に今必要ないものは買わない傾向があった」とも。
となりのチームは「シニア、シェア、レンタル」が今後の消費のキーワードとしてあげていて、いいとこついているなーと気づきました。どこにも消費の要素がないんですもの。これでは物を作って販売して売れるんだろうかと悩みます。
そんな悩みに込山さんは「共感して、確かめて、拡散して」というのが今?の消費の流れとも話しました。簡単にはしょってますが「ある商品が発売されたとき、その商品にまず共感されるかどうか、その商品はネットではどう評価されているか調べて確かめて、買って良ければツイッターなどで感想を拡散する」という流れだそうです。商品のスタートが共感されるかどうか、受け入れられるかどうか、というところなんですね。
共感、とか、拡散、というのが曲者な感じ。なんだろう、このぬるさ。ゆるさ。なまぬるさ。
メディア情報論や心理学を学んだ人なら、なんとなく分かってくれるでしょうか、この危うさ。
まだ、「売れ売れ攻撃」とか「いいでしょ?ほしいでしょ?買いたいでしょ?」攻撃的な広告や宣伝のほうが、すぱっとはっきりしていたような気がします。でもそのやり方が通用しなくなって、あざとさを隠した商品がでてきて。
受け入れてもらえる土壌やコミュニティを作って、そこに投下するかすりよるか。そんな商法なんですかね、電通さん。
とはいえ、一方では趣味嗜好が細分化されていて、大きなブームは生まれにくいともいう。そのまた一方で、趣味にならお金を惜しまない人も多い。そこには売れる要素が隠れいるような。
最後に込山さんが言ったことも印象的「セミナーや講演会に出て、学ぶことになれ過ぎちゃだめです。自分で考えてやることやんないと」。
うーん、もやもやしてきた。顧客はだれか、どこにいるのさ。
このへんちゃんと話せる人と話したい。